新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛の呼びかけなども理由に、オンラインショッピングや飲食デリバリーサービス、動画配信など様々なオンライン消費が増加しています。
経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」によると、2020年日本国内のB-to-C電子商取引市場規模は19.3兆円となり、物販系ECでは対前年比 約22%の増加、またサービス系分野においては外出自粛で旅行サービスやチケット販売などが大幅に減少した一方で、金融サービスは約14%増となるなど、全消費に占めるEC化率は引き続き拡大しています1。
各オンラインサービスの利用者が増加している一方で、消費者側がログイン・登録体験への不満を抱くケースも多くなっています。
Auth0が実施した顧客ID&アクセス管理(CIAM)に関する調査「ログイン体験の期待と現実」レポートによると世界の83%の消費者は面倒なログイン・登録プロセスのため、購入またはアカウント設定を放棄したことがあるという結果が明らかになりました。
市場の成熟化や商品・サービスのコモディティ化の進展により、今後は今まで以上に顧客体験価値の向上が重要な要素となる中、デジタル認証体験を使用し顧客エンゲージメントを強化する機会としての活用も期待されています。
ログインがログアウトか? 〜「面倒なログインプロセスに対する日本市場(消費者)での反応」
- 面倒なログイン/登録プロセスを理由に「購入やアカウント設定を放棄したことがある」という回答は全体の76%、また5人に1人(21%)の消費者が「何度も経験がある(放棄している)」と回答しました。
- 年代別で見ると、35歳から49歳の消費者は他の年齢層より「何度も放棄している」との回答が高くなる傾向(約28%)がわかりました。実際の「世代別」EC利用率は特に30~40歳代で高くなっており2、ECの利便性が、仕事や子育てなど時間制約のある層に支持されていることがうかがえることからも、この回答結果は企業にとってビジネス機会を更に逃しているとも考えられます。
- 一方で、アカウント設定を諦めた理由がログインプロセスに起因する、と考えている企業は44%となり、実際の顧客の行動と乖離していることが判ります。
消費者が登録体験に感じる不満 ~ 日本市場・消費者の回答
面倒な登録が原因で購入放棄につながっていることが上記で明らかになっていますが、その中でログインに対してもっとも不満に思うポイントも挙げられています。
- 54% - 長いログインフォームやサインアップフォームの入力
- 51% - 個人情報の入力(パスポート番号、身分証明書など)
- 45% - 一定の条件を満たすパスワードの作成(桁数、記号など)
- 42% - アプリやオンラインサービスの利用毎に新しいID/パスワードを作成する必要がある
- 31% - 自分の電話/メールに送信されるワンタイムパスワードを介したアカウントの確認
ID登録や購入プロセスの中断(コンバージョン数の減少)は収益の減少に直結しています。
サービスを提供する企業は「セキュリティ」を担保しつつ3、「顧客体験」を認証戦略の最前列に置くことが収益面にとっても重要な課題となっています。
最適化された顧客体験のために
ID & アクセス管理 (CIAM) ソリューションは、多要素認証 (MFA)、生体認証、またはシングルサインオン (SSO) などを通してスケーラブルなアイデンティティ体験の 提供を目的として設計されています。
Auth0では「簡単に短時間で多様な機能」の導入を多くのユーザーの皆様に実現いただいています。また、「プログレッシブプロファイリング」という顧客がサイトを利用するたびに、顧客のプロファイルを徐々に蓄積・作成される機能によりデータ・マーケティングへの有効活用が可能となります。入り口(ID作成プロセスの段階)では端的に要点を得た質問により顧客に素早くアプリ内での体験機会を提供し、実際にアプリを起動し利用するに従って(顧客との関係が強化されるに従い)更に多くの情報提供に促す手法です。
より良いサービスを提供するためには、開発のスピードを加速させると同時に消費者を離脱させない最適化された顧客体験が重要です。Auth0では、「利便性、安全性、そしてスピード」という消費者がログインで求める3点を踏まえて、更にユーザー企業の皆様の付加価値を追求したサービスを提供して参ります。
本調査の全文はこちらよりダウンロードいただけます。
本調査について
本調査は Auth0とYouGov社が2021年2月から8月にかけてオンライン上で実施した ものです。本調査は 2 つのアンケートで構成されており、世界の 12カ国 ( アメリカ、イギリス、ベルギー、フランス、ドイツ、オランダ、オーストラリア、シンガポール、日本、アルゼンチン、ブラジル、メキシコ) において、17,000 人の消費者そしてアプリ / オンライ ンサービスを顧客 ( 個人事業主を除く) に提供する企業に勤務する 2,400 人の IT およびマー ケティング分野の意思決定者に質問して実施されました。消費者調査に関するデータは各市 場の最新の推定人口に反映し、年齢、性別、地域をその後重ね合わせています。
Auth0(オースゼロ)について
Auth0 の認証プラットフォームは、Okta の独立した製品ユニットであり、認証に対して最新のアプローチをとり、組織があらゆるユーザーに対してあらゆるアプリケーションへの安全なアクセスを提供することを可能にします。Auth0 認証プラットフォームは高度にカスタマイズ可能なプラットフォームで、開発チームが望むだけのシンプルさと、必要に応じた柔軟性を兼ね備えています。毎月何十億ものログイントランザクションを保護する Auth0 は、利便性、プライバシー、セキュリティを提供することで、お客様がイノベーションに集中できるようにします。詳細はhttps://auth0.com/jp/をご確認ください。