複数環境をセットアップする
Auth0では、開発・ステージング・運用環境を簡単にセットアップできます。環境ごとに新しいテナントを作成するだけで、一つひとつが確実に分離されます。Dashboardの左上のメニューにあるテナントチューザーを使うと、テナントを簡単に切り替えることができます。また、テナントごとに異なる管理者を設定することも可能です。
運用のレート制限はProduction
(運用)タグが付けられたテナントにのみ適用されます。公開前にテナントの環境タグがProduction
(運用)に設定されていることを確認し、レート制限がテナント・環境・料金体系によって異なることに留意してください。
マルチ環境には、任意の名前を付けることができます。運用環境にはカスタムドメインの使用を強くお勧めします。
エンタープライズサブスクリプションプランをご利用の場合には、テナントをリンクすることで、開発・ステージング・テスト環境で有料機能やアップグレード機能が使える運用環境に等しい環境が作成できます。
環境にタグを付ける
新しいテナントを作成したら、必ず環境を指定してください。開発・ステージング・運用環境を区別するために、テナントにEnvironment(環境)タグを割り当てることができます。
テナントが多目的な場合は、上位の環境を選択します。たとえば、開発と運用の両方に使用するテナントには、Production(運用)タグを付けます。
テナントにEnvironment (環境)タグを付けるには、[Dashboard]>[Settings(設定)]>[General(一般設定)]に移動します。
[Assign Environment Tag(環境タグの割り当て)]で、テナントの環境を[Development(開発)]、[Staging(ステージング)]または[Production(運用)]に指定します。
環境を選択したら、[Save(保存)]をクリックします。
移行
Management API v2を使用すると、テナント間でアセット(ルールやデータベース接続など)の移行を自動化することができます。
構成を管理しやすくするために、構成値はDashboardに保存して、ルールやデータベース接続のスクリプトに埋め込むことは避けてください。
たとえば、ログのURLを設定するとします。1つの方法は、ルールにハードコードすることです。
function(user, context, callback){
var log_url = 'https://someurl/log';
...
}
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ただし、開発から運用に移った時点でURLが変更される可能性が高いため、このコードは移植可能ではありません。
開発から運用に移ってもコードを使い続けるためには、[Rules(ルール)]セクションの使用をお勧めします。ルールを作成していない場合は、ルールを作成する必要があります。(作成済みの場合は、ステップ4に進んでください。)
[Create Your First Rule(初めてルールを作成)]をクリックします。
空のルールテンプレートを選択します。
新しいルールの名前を入力し、[Save(保存)]をクリックします。
[Dashboard]>[Rules(ルール)]に移動して、ページの終わりまでスクロールし、構成値を設定(この例ではキー名には
log_url
、値にはhttps://someurl/log
を使用)してから[Create(作成)]をクリックします。これでルールを書く準備ができました。作成したルールを編集し、コード領域に以下のコードを入力してから、[Save(保存)]をクリックします。
function(user, context, callback){ var log_url = configuration.log_url; ... }
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このコードは移植可能なため、運用に移行する際に必要なのは設定を変更することだけで、スクリプトを探す必要がありません。
AD/LDAPコネクター
AD/LDAPで複数のAuth0テナントを使用する場合は、AD/LDAP接続を作成して、各テナント用にAD/LDAPコネクターをセットアップする必要があります。これは、それぞれのAD/LDAPコネクターが、Auth0テナント内で特定の接続に関連付けられているためです。
複数のAD/LDAPコネクターが同じAD・LDAPディレクトリを指すことはできますが、AD/LDAPコネクターは、それぞれ、Auth0テナント内にある1つの接続によってのみ使用されます。
複数のAD/LDAPディレクトリがあり、それを照会してユーザー認証を行う(たとえば、異なる部署・顧客が独自のディレクトリを使用できるようにする)場合は、各Auth0テナント内に複数のAD/LDAPコネクターをセットアップできます。